あしたへオーバータイム (4)

「隼さん、どうしたの?」
隼は少ししてから驚いた表情で『えっ』と返事を返した。
「『えっ』じゃないわよ隼さん。急に黙り込んじゃって・・・・・」
そう言う香苗に、今度はすぐに返事が返ってきた。
「・・・・すみません。あんまり綺麗だったんで」
香苗はスタジアムで隼に声をかけた後
隼を車に乗せて香苗の自宅へと向かっていた。

車を運転しながらちらっと香苗は隼の方を見た。
すると、そんな香苗に隼は話し掛けた。
「あ、あの~香苗さん?」
「なぁに、隼さん?」
香苗がそう言うと隼は続けた。
「そ、その、車が」
『えっ』と言うと香苗は驚いた、車は車線を大幅に踏み越えている。
慌ててハンドルを元に戻し車を車線内に戻した。
『綺麗』・・・・その言葉に気になった香苗は
「隼さん、さっき『綺麗』って・・・・・・」
と隼に尋ねてみた。
「綺麗?ですか」
「そう・・・・・・覚えてないの隼さん?」
「あぁ・・・・あっ、さっき海が」
そっけない返事を返した隼は助手席側の窓を見た。
窓の外には海が広がっており、夕日が海を照らしていた。
香苗は思わず『綺麗ね』とつぶやき、少しだけアクセルを踏み込んだ。

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